【感想】誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方 そのまま話せる! お手本ルール50 野口敏
会話が苦手で上記の本を参考に会話方法について学んだ。同じ著者の続編から学んでいきたい。著者である野口敏氏が大切にしている、誰とでも会話が楽しくできる人が心がけていることは何か?
「私の気持ち」をオープンにすること。
そのうえで、「あなたの気持ち」を尋ねること。
としている。まずは自分の気持ちをオープンにすることが大事だ。自分の気持ちの伝え方、相手の気持ちの尋ね方のコツ、そのいろいろな方法が本書には散りばめられている。いろいろと引用し、会話力を身に着けたい。
【話しかけやすい人】
会話が苦手な人は、同時に話しかけ難い人が多い。ふだんの自分がどのような顔をしているか、自分ではわからない。自分が感じる、しかめっ面のメンド臭そうな人と、実は自分が同じようなツラをしていることは、本人きが気付いてないだけで、多々ある。残念ながら、大人は誰もそのことを指摘してくれる事はない。
人と話すのが苦手な方や人見知りの方に、まずオススメしたいのが「話しかけやすい人」を目指すこと。 会話は自分から話しかけてはじめるものとは限りません。世の中にはお話のうまい人もけっこういて、上手に話しかけて会話をはずませてくれるものです。こんな人の力を借りれば、いつだって会話を楽しめます。
まずは話しかけられやすい人になるのが、簡単なような気がする。ではどのように振る舞うべきか?
そのために必要なのが、顔を上げて暮らすこと。口下手な方はふだんうつむきがちで表情に乏しく、反応もイマイチっていうケースが大半です。これにはいくらお話し好きな人でもお手上げ。話しかけるのをためらいます。
顔を上げてアイコンタクトを心がけるだけで、すぐに「今日は水曜日だから早く帰れるね」などと言葉をかけてもらえるようになります
シンプルに顔を上げること。うつむいて道路を見ても、大金が落ちていることなんてないのだから(笑)
話しかけられてからは、この本でいろいろと示されている、聞く方法を心がけよう。
【挨拶−話しかけやすい人】
コミュニケーションが苦手のため、アイコンタクトも無く声も小さいという、悪循環。
職場でも次のように心がけよう。
たとえば職場で挨拶をするとしたら、まずそこにいる人々の顔を見ながら声をかけます。たとえ相手がパソコンに目をやっていたとしても、あなたは相手を見てください。と同時に、「おはようございます」の言葉をゆっくりと発音してみましょう。できれば「おはようございますー」と語尾を伸ばしてください。すると、あなたは少しで も長くその場所にいることができます。これが大事なことで、そこにいる人々から話 しかけられるチャンスが広がるのです。
そううまくはいかないだろう。ただ、いろいろとチャレンジしてしくじっていかないと、コミュニケーションは始まらない。
挨拶を心がけ、人から話しかけられるようになるったら、どうするか?著者は次のように述べている。
季節や天気に関する話題で会話がスタートしたら、それにまつわる「私の話」をしてみよう。
共通の話題は無難な天気にしてみようか?そこに加えるべきは、自分のコトを付け加えること。難しい話ではなく、「暑くて、朝ゆっくり寝れていられない。」「窓を開けて寝ているので、蚊に刺されて困る。」と当たり前の日常を表現する。あくまでも、自分はあなたに対して心を開いていることを伝えることになる。
【暮らしぶりに付け足す】
共通の話題として季節や天気から、自分の日常を簡単に話し、相手に心を開いていることを伝えるようにするようのべられていた。
ここでは、その日常、暮らしぶりに付け足す秘訣、3大テーマ、「食べる」「着る」「お金」についてを述べたい。。
例えば「暑いですね」、「寒いですね」、と話しかけられたら、3大テーマで話しを弾ませられるように、いろいろと切り替えせるようにしたい。
(食べるをテーマ)
「(暑いねと言われ)本当に!暑くても食欲が落ちないから太っちゃうよ!」
「(寒いねと言われ)本当に。そろそろ鍋物が恋しいですよ」
(着るをテーマ)
「(暑いねと言われ)家から駅まで歩くだけで、シャツがビショビショだよ。」
「(寒いねと言われ)本当に。今日も寒くてさすがにコートを着てきたよ」
(お金をテーマ)
「(暑いねと言われ)クーラーをつけっぱなしにしたから、電気代が1万円を超えたよ。一人暮らしなのに。」
「(寒いねと言われ)これから忘年会だ、クリスマスだ、正月だって、お金のかかることばかり続きますね。嫌になっちゃいます」
ネタを仕込んだり、オチをつける必要はない。簡単な日常から、少し膨らませて会話をしよう。
【ちゃんと反応する】
話しかけて貰えようものなら、ぜひとも感情豊かに反応しよう。実際問題、これが苦手な人が多いと思うりわざとらしくなるから、嫌だとあ(自分もそう)。著者は次のように述べる。
実は話し相手にとって、話題がない人より、反応の悪い人と話すほうが疲れる し、話しづらいものなのです。
(中略)相手が演技をしているとわかっていても、表情のない反応だと話すことが消えうせ、嬉しい反応だと、話したいことがイメージとなって次々に浮かんでくる。このことは自分が話し手のときに誰もが体験していることですが、自分が開き手に まわると忘れてしまう方が多いようです。これからたくさんのお手本をご紹介しますが、会話をするときは相手の言葉にしっから反応することをお忘れなく。
演技でいいから、役者を続けよう。ウソクサイとか何とか、自分の頭の中にいる悪魔の言葉に耳を傾けていても、現状を維持するだけで何も変わらない。
(続く)
【感想】数学を使わない数学の講義 小室直樹
「頭が割れそうで気持ち悪くなるほど、算数が苦手」
そのような苦手意識を持つ人は多いと思う。その多くが、数式をみて反射的に頭が痛くなるらしい。本書は数式は一切登場せず、読みすすめることができるので、数学嫌いの人にも読みすすめることができる。
本書では、数学の論理をベースに、さまざまな学問分野へそのエッセンスを用いて、どのように思考するかを学ぶことができる。
【存在問題―近代数学最大の貢献】
ギリシャ数学から公理主義が発達した。
ユー グリッドの幾何でいえば、五つの公理だけをまず仮定する。言い換えれば、それ以外は何も知らなくてもすむ。つまり、あとの問題は、この公理からすべて導き出せるという、まことに素晴らしい構造になっているわけである。しかもその導き出す手段は形式論理学 (日常言語を用いず、三段論法・記号論理学など理論の形式的構造を研究する論理学)に限られている。
ユークリッド幾何学のすべての定理が5つの公理だけで解けるのである。使用される論理学により、一義的に証明がなされる。曖昧さを一切残すことなく、証明がなされる。
だから何と言われそうだから、もう少しだけ読み進めてほしい。これはあくまでも前置きなのだから。
さて数学の常識で数学教師の非常識を暴きたい。
このように言われると頭に?(はてな)が思い浮かぶだろう。具体的に本書を引用していきたい。
たとえば、あなたの友人の一人があなたに対してこう言ったとする。「実は、俺の妹は兄貴の俺も惚れ惚れするほどの美人なんだが、どういうわけかお前に惚れちゃってどうしようもない。よかったらお前、ひとつ妹とデートしてくれないだろうか・・?」
(中略)いそいそと出かけて行くことだろう。ところが、その喫茶店には、友だちが一人でいるだけで、妹なんて影も形も見えない。「どうしたんだ」と問い質すと、「悪いなあ。 実は俺は一人っ子で、妹なんていないんだよ」と言ったとする。もちろん、あなたは カッカと頭に来て「嘘をつくのもいい加減にしろ!お前なんかもう絶交だ」と言って喫茶店を飛び出すに違いない
普通に考えれば、ウソをついたことになるが、数学的な論理で行けば、一人っ子はウソをついてはいない。
ゼロの概念をつかい、妹が存在しないとすれば、妹について何を言っても正しい。ようは、「存在しないものについてはいかなる命題も成り立つ」、それが数学論理の一つの特徴である。
これを応用し、一つ数学教師が誤りを伝えたい。
学校の試験の際に、"次の図形で対角線が直交するものを挙げ"という問題を出された。もちろん、その問題文の下には、いろいろな図形がズラッと並んでいたのだが、その中に三角形もあって、あまりできのよくないその子は、三角形に丸をつけてしまった。数学の教師は、当然のこととしてその答えに対してバッテンをつけた。しかし、これは本当におかしいのである。というのも、三角形には元々対角線というものが存在しない。だから、存在しないものについては何を言っても正しい。つまり、直行すると言っても、しないと言っても正しいことになる。
これを読み、私は痛快に感じられた。数学の論理の枠組みでは、我々の小さな常識など、体(てい)をなしていないのだ。なぜなら、その常識が誤っているのだから。
【存在問題】
「定規とコンパスだけを用いて3等分せよ」と言われたとする。実は、これが解けないというのが2000年近くかかって、解が存在しないことが、天才数学者ガウスによって証明された命題である。
解が存在するか否か?この"存在問題"は重要である(なぜなら、解が存在しないのであれば、その問題は解決できないのだから)。
本書では米国が月へ行けたことを例題に、次のように説明する。宇宙への旅立ちは、物理学的に月面へたどり着く条件はわかっているが、その微分方程式が"解けない"だけである。さらに問題を解く方法はわからなくても、解(かい)があることは証明されている(こちらは天才数学者コーシーが19世紀に証明している)。これによって、科学者は希望を持って研究をすすめることがてきる。ついに、コンピューターの計算能力があがり、近似解を解析できるに至り、人類は月面に降り立てたのである。
本書ではこの存在問題をもとに、社会問題も切り込んでいるので、本書を読んでみてほしい。
(続く)
【感想(話し方)】誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口敏
【感想(聞き方)】誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口敏 - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め
(前回の続き)
聞き方について、本書を引用した。今回は、話す力について、記載していきたい。
【話す力】
話す力は自分の気持ちや相手の気持ちを考え、やり取りできること。それは、自分の気持ちをほんの"ちょっぴり"オープンにする会話をすることとのこと。
ついつい、オチのある話をしたくなるが、そこをぐっと堪えよう。そして、気持ちと言っても、感情の起伏が激しい喜怒哀楽ではなく、"ちょっぴり"可愛らしい気持ちを伝えればよい。
「電車に駆け込もうとしたら、ドアが目の前で閉められた。その瞬間に、車内の人と目が合ったときの気恥ずかしさ」 「スーパーのレジに並ぶとき、どうしても可愛らしい(イケメンの)レジ係のほう を選んでしまう、浅はかさ」
「部屋の広さを聞かれたとき、本当は6.5畳なのに、なぜか6.8畳と見栄を張る"おろかさ"」
「事実」+「ちょっぴりした気持ち」を心がけよう。
ネタは身近な出来事で構わない。そこにちょっとした感情を含めてあげよう。
【質問】
5W1Hの情報を問う質問をしてはいけない。情報を出し尽くせば話しの内容がなくなるから。
質問するときは、相手の「気持ち」に目を向けて話すこと。あくまでも質問のコツは、エピソードを引き出すことと心得よう。
相手からネガティブの気持ちを聞き出しても悪くない。そのときに使えるフレーズは、「ムッとくることもあるでしょう?」となる。
仕事であれば、「会社でムッとすることもあるでしょう」
家庭であれば、「旦那さんがいい人とはいえ、たまにはムッとくることもあるでしょう?」
また、「嫌なこともあるでしょう?」、「投げ出したくなることもあるでしょう?」が気持ちを吐き出させる質問フレーズとなる。
質問のコツは、相手のエピソードを引き出すこと。
(相づち)
「先週、旅行に行ってきましてね」との会話に、「ほー楽しかったですか?」とストレートな質問は良くない。相手が中途半端な回答しかできなくなるため。
この場合、
「・・・でしょうね?」
と質問するのが、上手な切り返し。「楽しかったんでしょうね?」と聞かれると、楽しかったエピソードだけではなく、つまらなかったエピソードへも展開できる質問となっているから。
初対面の人との会話にも、「・・・でしょうね?」はつかえる。「女性ですと、旅行は行かれるものなんでしょうね?」などと展開すれば、そうでなくても受けては会話を続けられる。
いきなり、「・・ですか?」などと畳みかけず、「・・なのでしょうね」と柔らかく聞こう。
(相手の情報を知りたいとき)
会話下手な方の質問には、相手の気持ちに配慮が足りないと感じることがあります。会ったばかりなのに、唐突に、「旅行はお好きですか?」「お酒は飲みますか?」「阪神はお好きですか?」などと、突然刃物をつきつけるかのように迫られると、相手はびっくりしてしまい口が重くなってしまいます。
この手の失敗をやってしまう人は多いと思う。相手への配慮のある質問としては、「・・でしょうね」はこのケースでも使える。
「女性ですと、旅行をなさるのでしょうね」
「お酒もいけそうですね」
「関西の方ですから、やはり野球は阪神なのでしょうね」
こう聞かれると、もし返事が「NO」でも、
「旅行は以前よく行っていたのですが、仲がよかった友達が結婚してしまって、それから行く回数が減りましたね」などと追加情報を語ってもらえるようになります。
これは話し手が聞き手の配慮を感じて会話に協力してくれた結果となる。相手に対する思いやりが大事。
(ストレートな質問)
相手の心がまさに動きそうな時にはストレートに、「〇〇のときには、どのよな気持ちでしたか?」と質問しても大丈夫。
例えば、これらなど。
「子供が立ち上がる瞬間を見た」
「ボーナスが前年よりも増えた」
「ゴルフで良いスコアが出せた」
相手の気持ちが大きく動いた話なら、すかさずその時の気持ちに焦点を当てた質問をしてあげよう。
(相手を主人公に)
女性「休みの日は洋服やアクセサリーをよく見て歩いてます」
男性「ああ、原宿にもH&Mやフォーエバー24ができましたね。あそこにはもう 行ってみましたか?」
女性「はい、一度だけ。でも人が多くてゆっくりはできませんでした」
せっかく女性とお話しをできるチャンスがあっても、このように尻すぼみとなるだめな会話でチャンスを潰している人はいる。
このケースでは、相手を主人公にして質問を行い、女性の気持ちに焦点を当ててあげるべき。
「洋服やアクセサリーを見て歩くのって、楽しいのでしょうね」
「洋服やアクセサリーを見ているときって、どんなことを考えているのですか?」 「女性のショッピングに男は邪魔なのでしょうね」
話し手も自分が主人公であればイメージがわきやすくら話したいことが出てきやすい。
(漠然と「どうでした?」と質問しない)
会話のツールをざっくりまとめれば次のとおりとなる。
- 共感の質問
- 気持ちにアプローチする質問
- 相手を主人公にする質問
- 適度な沈黙
これらを使い、お互いのイメージを刺激しあう質問や自己開示を繰り返しながら広がっていくのが、会話である。
どうしても知らない分野の会話となることもあろう。そのときには、オウム返し(自分のポジティブな気持ちも乗せる)を繰り返そう。沈黙はリラックスしながら、穏やかな目で相手をみよう。それでも反応がうすければ、相手を主人公に、気持ちのゆり動く、共感の言葉が発せられるように。
【感想(聞き方)】誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口敏
他愛もない会話から、人とのつながりを大切にしていきたい。だが、自分にはコミュニケーション能力がないため、知らない人とリラックスした雑談、会話ができない。何よりも会話が続かないことに悩みを抱えている人は少なくないと思う。
本書はそのような会話が苦手な人へ、どのようにすれば、スムーズな会話ができるかを解説してくれている。なによりも大切なのは聞く力であり、自分自身がリラックスしていることが大事である。
まず、知り合いや知らない人との会話では、どのような態度で望むべきか?
【聞く力】
例えば会社の同僚から「会社をやめたい」と相談された場合、「何があった?」、「辞めてどうするの?」と次の展開を急かす、もしくは解決方法を提示しようと反応してしまいがちであるが、著者はそこにある気持ちに焦点を当てるのが大事としている。
「やめたいと思うくらい嫌なことがあったの?」
「しんどいことがあったの?」
と気持ちに焦点をあてる、気持ちを汲み取る言葉を投げかけるのが大事だとしている。
そして話を聞くのに大事なのは、反応すること、相手の気持ちがネガティブなのかポジティブなのかを見極め、焦点を当てた気持ちに合わせて、反応、表情を作り、うなずくのが大事である。
例えば、
「昨夜、夜10時まで残業させられたよ」
といった場合、ついつい「仕事を頼まれたの?」、「断ればよかったのに?」と情報を尋ねたり、解決手段を提示する反応をせず、呼吸をおいて、相手の気持ち、感情に焦点を当ててあげよう。
「わー、それはついてないね」
「くたびれたでしょう?」
これらの反応をする際、ポジティブかネガティブの別に自分の表情を作り、気持ちに寄り添うことを習慣づけよう。
ただし、何でもかんでも、「すごいね」、「大変だね」と即興の安っぽい反応をするのはやめて、喜怒哀楽を表せる語彙を出せるように、日々心がけよう。
(「聞く」とは「反応」すること)
人が話をするとに、聞き手に求めているのは「反応」なのです。
大きく反応しながら聞いていると、どこかわざとらしいとしらけてしまう自分がいる。しかし、それでは何も変わらない。まずはしっかりと反応をしよう。
聞き上手は、うなずき方一つ見ても、話し手の気持ちの変化に合わせて、ゆっく りうなずいたり、強く短くうなずいたりして、ちゃんと変化をつけています。これが話し手から見ると、すごく熱心に聞いてくれている感じがするのです
聞く行為を、体全体で表現するようにしよう。話し手の気持ちの変化に合わせ、うなずき方にも変化をつけよう。
(いきなり質問をしない)
聞き上手は「相手の気持ち」に焦点をあてること。なぜなら、聞き手が一番わかってほしいのは「出来事のあらまし」ではなく、「そのときの気持ち」だからです。
ではどのように気持ちに焦点を当てればよいのか?著者は相手の気持ちが「プラス」か「マイナス」のどちらであるかを感じるべきと言っている。そして、その感情にあった反応をしよう。
人が話しをするとき、聞き手に求めているのは「反応」すること。聞き上手は、うなずき方一つ見ても、話し手の気持ちの変化にあわせ、ゆっくりうなずいたりと変化をつけている。それで熱心に聞いてくれている感じがするのだ。
ではどのように気持ちに焦点を当てればよいのか?著者は相手の気持ちが「プラス」か「マイナス」のどちらであるかを感じるべきと言っている。そして、その感情にあった反応をしよう。
(急かさない)
現代人は沈黙を嫌い、すぐに間をうめようと言葉を発しがちだ。沈黙が訪れてもドギマギせず、5秒ぐらい待ってみよう。その際、待っているこちらも、リラックスした表情、穏やかなアイコンタクトで優しく寄り添うようにしよう。
(「聞きたい方向」に誘導しない)
質問をする前に、必ず待つことを優先すること。それが聞き上手のコツ。相手に話す材料がなければ質問で助け舟をだすが、待つことを最優先に。
質問をするにしても、話し手がどの方向に話を進めたいのか見極めながら、相手の気持ちを受け止めて、沈黙して待つこと。
決して自分が聞きたい方向へ質問してはならない。相手がこれから話ししたい方向があるからだ。
(オウム返し)
オウム返しをするのは、ただただオウム返しをしても、会話が続かない人は多いと思う。大事なのは、何らかの気持ちがのせてオウム返しをしなければならないこと。例えば、「うらやましい😄」、「素敵😆」などのニュアンスをしっかりと含め、ノッてあげよう。
(沈黙の脱出、共感の言葉)
どんなに頑張ろうと、沈黙のときは必ずやってきます。それは決して悪いことではないので、休憩時間と捉えよう。まずは共感の言葉を投げかけ、別の共感の言葉をゆっくりと投げかけます。その後、相手へ、穏やかにアイコンタクトをし、それでもなお沈黙が続くようであれば、ゆっくりと視線を外してあげよう。また、話だしたら目線を合わせてあげればok。もしくは、別の共感の言葉をゆっくりとかけてあげよう。
例えば、
相手 「携帯電話を落としてね。落としてはじめてわかったけど、自分の携帯の 番号って覚えてないものだね」
あなた「うわあ、これは困りましたね」
相手 「ええ、慌てましたよ……」
あなた「……」
さぁ、忌み嫌った沈黙のときがやってきました。「それはついてないね」と共感の言葉をゆっくりと投げかけても、相手から反応はありません。沈黙に耐えられず、「警察に連絡した?」と情報を尋ねればこの会話はフェードアウト間違い無し、雰囲気をぶち壊します。まずは、別の共感の言葉をゆっくりと投げかけます。
あなた「……」
相手「……」
あなた「以外と覚えていませんね」
相手 「ええ、そうなんです」
あなた「それは慌てたでしょう」
相手 「そうです。それでいい方法を思いつきまして、知り合いに電話で自分の 番号を教えてもらおうと、ひらめいたのですよ」
あなた「その手がありましてね!」
相手 「ただ、その知り合いの番号がわからなくて」
必ずしも、別の共感の言葉をゆっくりとわたしても、沈黙となることはあります。
まずは、自分自身がゆっくりとリラックスし、穏やかにアイコンタクトを続けよう、それでも沈黙が続けば外に視線を外してあげて、待ってあげましょう。
誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール
- 作者: 野口敏
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【感想(ネタの順序立て)】なぜ、あなたの話はつまらないのか 美濃部達宏
【感想(おもしろネタ(共感))】なぜ、あなたの話はつまらないのか 美濃部達宏 - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め
(前回の続き)
今回は「おもしろいはなしの組み立て」および「ちょっとしたテクニック」について説明していきたいので、まずは具体例を引用したい。アメリカのレーガン大統領が語ったとされる有名なテレビ演説についてである。
「私が大統領になれた理由は9つある!
まず、ひとつめは、抜群の記憶力!
私は人の話を聞いたら絶対に忘れることはない!
そして2つめは……2つめは……
えっと……何だっけ?」
もう一つ具体例を引用したい。テレビ番組、タモリ倶楽部での空耳アワーなるコーナーで安齋肇(あんざいはじめ)がタモリへ語った話である。
「僕は(歌手の)プリンスの大ファンなんですけど、理容師さんに『プリンスみたいにしてください』って言ったんですよ。そしたらですね、理容師さんがプリンスを皇太子様と勘違いして、気づいたら七三分けになっていたんです」
以下は余談だが、安齋氏のエピソードにつては、私がプリンス自体を知らなかったので、腑に落ちなかった。共感を得るには、世代も意識して、共通認識をシェアできるネタを意識したいと感じた。
2つの具体例を通じ、著者が伝えようとしているのは「フリとオチ」である。オチだけ伝えても笑いができるのではなく、その前段階で仕込み、フリを聞き手に聞いてもらい、オチが映えるようである。より詳細を引用していきたい。
【ネズミ捕り方式】
これはネズミ捕りに例えた著者の造語らしい。ネズミ捕りをイメージすれば、ネズミをおびき寄せるチーズがフリであり、ワナがオチを指している。具体例を見ていきたい。
マツコデラックスさんが洋服を仕立ててもらったときのェピソードです。
「パターンっていうのをつくるのよね、洋服つくるときって。でも、普通の方の洋服っていうのは、そんな2メートル四方の正方形みたいにはならないのよ、パターンが。でも私のは、ほぼ正方形だったみたいで…。
(それを見た友人から)『斬新なこたつカバーね』って言われたのよ」
これは洋服のパターンは2メートル四方の正方形には普通はならないが、マツコ(かなり太った体型の人)ならそうなったのだろうとイメージされる。聞き手に次の展開を予測させ、オチに斬新なこたつカバーと言われるのが、聞き手の予想外な発言に笑いをうながしている。
これは最初に展開した、テレビ演説やプリンスのトークに類似している。
【「なのに」方程式】
接続言葉としての「なのに」は矛盾した言葉をつなぐのに使われもする。上記のフリオチが効いているトークもこの「なのに」で接続できる。
(フリ)理容師にプリンスみたいにしてほしい
+(なのに)
(オチ)理容師さんがプリンスを皇太子様と勘違いして七三分けになった。
これはたしかに納得できる説明であると思う。聞き手に想定を裏切るため、フリとオチには、逆の内容、矛盾した内容にすればいいと考えられる。ただし、これは日々のトレーニングが必要となる。
【アバン法】
フリからオチまで順序立てて説明しても、聞き手が集中して聞いてくれるとは限らない。今はスマホがあるので、ヒマさえあれば、液晶画面に視線を落とす人が多い時代である。そこで聞き手の心を掴む必要がある。そこで使えるのがこのアバン法だ。
アバン法はテレビで面白くない番組でも、番組が面白いのではないかと勘違いさせる手法である。具体例を引用したい。
たとえば兵動さん(話術が達者なお笑い芸人)は、話の本題に入る前に、
「僕はダイエットしては太って、ダイエットしては太って、今、マックス太ってるんですけど……」
「家に電話がかかってきて、受話器を取ったら、『おまえか、コラッ!』って言われたんですけど……」
というように、これからどんな話をするのかを、「〇〇の話なんですけど……」という「見出し」にしてから話し始めます。聴き手としては、これによって話の概要が理解できますし、同時に、
「ダイエットのリバウンドを繰り返してどうなったんだろう?」
「いきなりそんな電話がかかってきたのは、なぜだろう?」と、その発言があとの展開にどう関係してくるのか、まるでドラマの伏線のように気になって、最後まで話を聞きたくなるわけです。
ドラマの伏線と考えればわかりやすいので、ぜひともネタとして披露できるよう、できるビジネスパーソンは用意しておきたい。
【感想(おもしろネタ(共感))】なぜ、あなたの話はつまらないのか 美濃部達宏
会話が面白い人とそうではない人に、人間は二分される(当たり前か?)。著者はテレビでお笑い番組の制作に携わり、多くの面白い芸達者な人達と接してきた。その人々の行動様式や、自身がテレビの視聴者へ面白いことを伝えるテレビ的技法を抽出し言語化したのが本書、「なぜ、あなたの話はつまらないのか」である。
本書で伝えているのは、落語でも漫才でもない、テレビ芸人の話術から、どのようにオチを掴んでいるかについて、そのオチを掴むまでの過程(フリと称される)を仔細に教えてくれている。ビジネスパーソンの会話がアップグレードできるよう、役に立ちそうな箇所を引用していきたい。
著者は面白い話を構成するに、3つのプロセスが大事であるとする。
- 「おもしろい話題を見つける」
- 「おもしろいはなしを組み立てる」
- 「ちょっとしたテクニック」
これらの順を追って内容をまとめてみたい。まずはおもしろい話題をどのように見つけるかについて。おもしろい、つまらないを決めているのは聞き手であり、その判断基準は聞き手が共感するかどうかである。著者は以下のように強調している。
これは大事なポイントです。断じて「自分がおもしろいと思う話=おもしろい話」ではありません。当たり前のことのように思えますが、意外と多くの人がそれに気づいていないのです。そして、「自分がおもしろいと思う話」を「聞き手にとってもおもしろい話」だと誤解して、自分が熱中している趣味の話や、自分が気持良くなる自慢話ばかりしてしまう。その結果、聞き手から共感を得ることができずに、スべってしまうのです。ですから、スべるリスクを減らすためには、まず「おもしろい」の判断基準が話し手である自分ではなく、聞き手の側にあることをしっかり認識することが必要でしょう。
ではその共感するネタはどこで手に入るかというと、著者はテレビ制作の現場で行われている具体例を持って説明されている。テレビ番組ではグルメ番組が流されているが、ファミレスの食事とミシュラン三つ星店の食事であれば、どちらがより多くの共感を得られるかというと、前者のファミレスの食事になると説明している。たしかに、誰もが経験したことあるし、そこで展開される話題について知っていることが多々あり、内容を理解し共感が得られやすいだろう。共感ネタは食事だけではなく、著者は以下の共感のピラミッドを作って説明してくれている。
一番大きいのは、家族ネタ。「ウチのオカンは」がと口癖のように毎度毎回、はなしを展開する芸人がいるが、それは聞き手に共感をえられるからに他ならない。
ではそのネタをどのようにつかむかは、本書により多くの具体例があるので本書を購入していただきたい。
仮に話題がないときの質問方法としては、次の質問が共感を得られやすい。
「妻にやめてほしいことは」
「子供に言われてショックだったこと」
「学生時代にいた、変な先生」
「ひとり暮らしで怖い体験」
「彼女との修羅場」
「あなたの会社にある変なルール」
共感が得られやすいネタであり、質問すれば何がしの回答は得られそうである。
共感がえられるテクニックとして、「情けない話」「たとえば法」「コンプレックス法」とある。
「情けない話」、「コンプレックス法」はその通り、自分の弱みをさらけ出しす方法なので、色々とネタのストックを作ってみたい。
「たとえば法」は聞き手が話の内容をイメージしやすく、理解が用意になる。具体例を引用したい。
「会社のパソコンの壁紙を好きなアイドルにしてたんだけど、それを上司に見つかって、すごく恥ずかしかったよ」
という話をしたとします。このとき、すごく恥ずかしい。と言われても、それがどの程度なのか、聞き手としてはイメージしづらいですよね。そこで、よりわかりやすく表現するために、「共感のピラミッド」の「家族」を使って"たとえ"をつくってみましょう。こんな感じです。
「会社のパソコンの壁紙を好きなアイドルにしてたんだけど、それを上司に見つかっちゃってさ。おふくろにHな本を見つかったときみたいに恥ずかしかったよ」
ただ「すごく」と表現するよりも、ずっとわかりやすく、ユニークに伝わりますよね。
もしこれが仕事の場での説明としよう。
(変換前)「スマホは、アプリケーションソフトの開発のためにAPI仕様が公開されているけれ
と、ガラケーはそれが公開されていないんだよ」(変換後)「スマホはカクテルみたいなもので、いろんなお酒や果物を組み合わせることで自分好みの味にできるけれど、ガラケーはビールとか日本酒とか、ひとつの味しか楽しめないんだよ」
引用は重要なエッセンス部分だけを抽出させてもらった。具体例を読むと、かなりイメージがついたと思う。これは仕事の場でも使えると思う。
次回はおもしろ話をどのように組み立てるか、どのようなテクニックを使っているかを説明していきたい。
(続く)
【感想(ドンガラ)】数に強くなる 畑村洋太郎 - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め
【感想(数の作り方)】数に強くなる 畑村洋太郎 - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め
(前回分)
畑村洋太郎氏の数を作る方法について、以前、引用させてもらった。大股歩きは身長の半分、電車は一駅2分、7%10年で2倍、日本国勢図会、世界国勢図会の統計データを一人当たりで捉える方法等について、本書のエッセンスを抽出した。
今回は重さの推定方法について、本書を参考にしたい。本書では、重さを求める際、著者がドンガラと呼称している比重の計算ノウハウを示してくれている。
【ドンガラ】
まずは著者が定義するドンガラとは何か?以下の説明を読んでほしい。
「ドンガラ」 とは、見かけはドンと構えて立派だが、フタを開けたらガラン胴という意味である
単純にどんぶり勘定とガラン胴を掛け合わせた造語である。ただ、このドンガラを使いこなせるようになるにはどうすればいいか?
ドンガラをやるときに大事なのは、「長さ」は体積を通じて「重さ」と結び付いているという見方である。「長さは長さ」「重さは重さ」と杓子定規に考えて、互いに何も関係ないように思っている人がいるが、そんなことはない。長さがわかれば、体積がわかる。体積がわかれば、重さがわかるのである。(中略)中身は水が入っているとする。基準になる数は、
・1メートル立方の物は1トン
・10センチ立方の物は1キログラム
・1センチ立方の物は1グラム
3つである。この3つの数を基準にして、「ドンガラ率」なる数を掛け合わせれば、どんなものでもパッと見て重さがわかるのである 。
この3つの基準となる数値は、小学校のときに習った1ミリリットル、1リットルの関係を思いだしてもらえればいい。上図にもあるので、これを念頭に次を読んでほしい。
この3つの数を基準にして、「ドンガラ率」なる数を掛け合わせれば、どんなものでもパッと見て重さがわかるのである
- 相当ギッシリ詰まっている物で1/5
- ふつうにラクに作っている物で1/10
という数である。
- 張りボテのスカスカな物で1/30
上記のドンガラ率なるものをどのように利用するか?
例えば2m☓2m☓4mの小型のワゴンの重さはいくつか?まずは16メートル立法のワゴンの重さを16トンとする(水の入った箱の重さ、1メートル立方の物は1トンを基準にする)。
そこに比重、ドンガラ率を当てはめる。ここで使うドンガラ率は、1/10(ふつうにラクに作っている物)から1/30(張りボテのスカスカな物)が当てはまりそうな気がする。
私はその中間である1/15としたが、畑村氏も同じような計算方法であった(下図を参照)。
大体、1トンであろうと私は予想した。畑村氏は、内装とかも含め1.5トンと予想をしていた。
ドンガラ率の補足として、鉄、安山岩、玄武岩の比重の解説も本書から引用しておく。
ドンガラ率には「比重」を織り込んでおく必要がある。比重といえば、ぜひ覚えておいてほしいのは、次の3つの数である。
・鉄の比重は7.85
である。とくに「785(ななはちご)」という数は、覚えておくと便利である。たとえば、円の面積の公式でも登場する。
すなわち、0.785☓(Dの2乗)である(Dは直径)。
【半導体】
半導体はシリコン元素にリンやボロンを含めて作られる。シリコンの原子が100京個の中にリンが一個の不純物として存在する世界である。この原子の世界を、ドンガラ構造を、著者は次のように説明している。
その究極のドンガラ構造とは、どれだけドンガラなのか。それには「100京」、つ まり10の18乗という数の大きさを実感する必要がある。
その大きさの実感は、本書の次の図が理解の助けになる。
タテに100万個、ヨコに100万個、奥の方に100万個、シリコンの原子がズラッと並んでいる。今度並んでいる数は、さきほどの100万個、つまり10の6乗である。 ということは、図の立方体の中には、シリコン原子が10の18乗個詰まっているわけである。100京という数は、こういう数のことを言うのである。ならば、この立方体の中に1個だけポツンと ●(黒丸)のリン原子が入ってきたらどう 感なるか。半導体ができるのである
ちなみにだが、著者はppm(ピーピーエム)という、大気汚染のニュースでよく言われる単位を引用し、大気汚染の世界観を示してくれている。
ppmとは「百万分の一」という意味で、parts per million の略である。
(中略) では、その分母にある10の6乗とはどんな数か。 ここで図のを見てほしい。タテに100個、ヨコに100個、奥の方に100個、「空気の分子」がズラッと並んでいるとしよう。当たり前だが、100という数は1の後ろにゼロが2個くっついた数である。つまり、10の2乗である。ということは、図の立方体の中には、「空気の分子」が10の6乗個詰まっているわけである。10の6乗(100万)という数は、こういう数のことを言う。ならば、その10の6乗個の中に1個だけポツンと●(黒丸)がまぎれ込んだらどうなるか。1ppmになるのである。●は、排気ガスや煤煙の微粒子である。タテ・ヨコ・奥がせいぜい100個の空気の塊の中に、1個まぎれ込んだぐらいで人間の体に悪さをする。それが大気汚染の世界なのである。
大気汚染の世界よりも半導体の方がスカスカの世界、ドンガラ構造をしている。今だと、コロナウィルスの世界観をドンガラ構造で計算してみるのも楽しいかもしれない。