【感想(話し方)】誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口敏


【感想(聞き方)】誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】 野口敏 - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め

(前回の続き)

 聞き方について、本書を引用した。今回は、話す力について、記載していきたい。

【話す力】

 話す力は自分の気持ちや相手の気持ちを考え、やり取りできること。それは、自分の気持ちをほんの"ちょっぴり"オープンにする会話をすることとのこと。

 ついつい、オチのある話をしたくなるが、そこをぐっと堪えよう。そして、気持ちと言っても、感情の起伏が激しい喜怒哀楽ではなく、"ちょっぴり"可愛らしい気持ちを伝えればよい。

「電車に駆け込もうとしたら、ドアが目の前で閉められた。その瞬間に、車内の人と目が合ったときの気恥ずかしさ」 「スーパーのレジに並ぶとき、どうしても可愛らしい(イケメンの)レジ係のほう を選んでしまう、浅はかさ」

「部屋の広さを聞かれたとき、本当は6.5畳なのに、なぜか6.8畳と見栄を張る"おろかさ"」

 「事実」+「ちょっぴりした気持ち」を心がけよう。

 ネタは身近な出来事で構わない。そこにちょっとした感情を含めてあげよう。

【質問】

 5W1Hの情報を問う質問をしてはいけない。情報を出し尽くせば話しの内容がなくなるから。

 質問するときは、相手の「気持ち」に目を向けて話すこと。あくまでも質問のコツは、エピソードを引き出すことと心得よう。

 相手からネガティブの気持ちを聞き出しても悪くない。そのときに使えるフレーズは、「ムッとくることもあるでしょう?」となる。

 仕事であれば、「会社でムッとすることもあるでしょう」

 家庭であれば、「旦那さんがいい人とはいえ、たまにはムッとくることもあるでしょう?」

 また、「嫌なこともあるでしょう?」、「投げ出したくなることもあるでしょう?」が気持ちを吐き出させる質問フレーズとなる。

 質問のコツは、相手のエピソードを引き出すこと。

 

(相づち)

 「先週、旅行に行ってきましてね」との会話に、「ほー楽しかったですか?」とストレートな質問は良くない。相手が中途半端な回答しかできなくなるため。

 この場合、

「・・・でしょうね?」

と質問するのが、上手な切り返し。「楽しかったんでしょうね?」と聞かれると、楽しかったエピソードだけではなく、つまらなかったエピソードへも展開できる質問となっているから。

 初対面の人との会話にも、「・・・でしょうね?」はつかえる。「女性ですと、旅行は行かれるものなんでしょうね?」などと展開すれば、そうでなくても受けては会話を続けられる。

いきなり、「・・ですか?」などと畳みかけず、「・・なのでしょうね」と柔らかく聞こう。

(相手の情報を知りたいとき)

会話下手な方の質問には、相手の気持ちに配慮が足りないと感じることがあります。会ったばかりなのに、唐突に、「旅行はお好きですか?」「お酒は飲みますか?」「阪神はお好きですか?」などと、突然刃物をつきつけるかのように迫られると、相手はびっくりしてしまい口が重くなってしまいます。

 この手の失敗をやってしまう人は多いと思う。相手への配慮のある質問としては、「・・でしょうね」はこのケースでも使える。

「女性ですと、旅行をなさるのでしょうね」

「お酒もいけそうですね」

「関西の方ですから、やはり野球は阪神なのでしょうね」

こう聞かれると、もし返事が「NO」でも、

「旅行は以前よく行っていたのですが、仲がよかった友達が結婚してしまって、それから行く回数が減りましたね」などと追加情報を語ってもらえるようになります。

 これは話し手が聞き手の配慮を感じて会話に協力してくれた結果となる。相手に対する思いやりが大事。

 

(ストレートな質問)

 相手の心がまさに動きそうな時にはストレートに、「〇〇のときには、どのよな気持ちでしたか?」と質問しても大丈夫。

 例えば、これらなど。

「子供が立ち上がる瞬間を見た」

「ボーナスが前年よりも増えた」

「ゴルフで良いスコアが出せた」

  相手の気持ちが大きく動いた話なら、すかさずその時の気持ちに焦点を当てた質問をしてあげよう。

 

(相手を主人公に)

女性「休みの日は洋服やアクセサリーをよく見て歩いてます」

男性「ああ、原宿にもH&Mやフォーエバー24ができましたね。あそこにはもう 行ってみましたか?」

女性「はい、一度だけ。でも人が多くてゆっくりはできませんでした」

 せっかく女性とお話しをできるチャンスがあっても、このように尻すぼみとなるだめな会話でチャンスを潰している人はいる。

 このケースでは、相手を主人公にして質問を行い、女性の気持ちに焦点を当ててあげるべき。

「洋服やアクセサリーを見て歩くのって、楽しいのでしょうね」

「洋服やアクセサリーを見ているときって、どんなことを考えているのですか?」 「女性のショッピングに男は邪魔なのでしょうね」

 話し手も自分が主人公であればイメージがわきやすくら話したいことが出てきやすい。

 

(漠然と「どうでした?」と質問しない)

 会話のツールをざっくりまとめれば次のとおりとなる。

  • 共感の質問
  • 気持ちにアプローチする質問
  • 相手を主人公にする質問
  • 適度な沈黙

 これらを使い、お互いのイメージを刺激しあう質問や自己開示を繰り返しながら広がっていくのが、会話である。

 どうしても知らない分野の会話となることもあろう。そのときには、オウム返し(自分のポジティブな気持ちも乗せる)を繰り返そう。沈黙はリラックスしながら、穏やかな目で相手をみよう。それでも反応がうすければ、相手を主人公に、気持ちのゆり動く、共感の言葉が発せられるように。