【感想(需要と供給)】セックスと恋愛の経済学 マリナ・アドシェイド


【感想(ネタ)】セックスと恋愛の経済学 マリナ・アドシェイド - 鳥木ケンのブログ 〜金融系が多め

(前回分)

   前回に続き、セックスネタの小咄(こばなし)について本書のおもしろかった箇所を引用していきたい。ブログのサブタイトルにもしている通り、セックスの需要と供給の観点から、色々とピックアップしていく。

【人種好み】

  このネタを話しするのは、日本人だけにしておく方が安全である。それも勤め先に東アジア系以外の同僚がいるのであれば絶対にやめるべき。地元の日本人バカ仲間とだけの内輪ネタに留めて置いてほしい。では長いが、以下の引用文を読んでいただきたい。

すなわち、女性は男性の収入がどれだけあれば異人種のパートナーを選ぶのかを調べたのです。設間では、2人の架空の男性を設定します。1人は同じ人種で年収6万2500ドルの男性。もう1人は、年収はXドルで人種は被験者とは違う3種類のうちどれかとしました。それ以外の属性は全て同一です。このXの額がどれだけ大きければ、異人種であったにもかかわらずその男性を選ぶのかを調べたわけです。結果は示唆的でした。

白人女性の被験者は、黒人男性が白人男性よりも15万4000ドル多く稼いでいなければ、最初の連絡メールを送ろうとはしませんでした。

男性がヒスパニックである場合なら、白人男性よりも7万7000ドル多く稼いでいなければなりません。

相手がアジア人である場合なら、白人男性よりも年に20万7000ドル多く稼いでいなければ連絡を取ろうとはしませんでした。
被験者が黒人女性である場合は、この傾向はいっそう強いものでした。白人男性の場合なら黒人男性よりも22万ドル年収が多くなければだめでした。同じくヒスパニックであれば18万4000ドルです。

対照的に、アジア人女性はアジア人男性よりも白人男性を強く好みました。白人男性なら、他の条件が同程度のアジア人男性よりも年収が2万4000ドル低くてもいそいそと連絡を取ったのです。

これらの所得差は多額ですが、全ての女性が相手選びに収入を気にしていると考えるのは早計です。実際には被験者の女性たちも、ごくわずかな収入差でも別人種の男性にいそいそと連絡を取ったはずです。この実験の数値がとても大きいという事実は、女性にとってパートナーを選ぶ際には、収入よりも人種の方がはるかに大事であることを示しているのです

    これについては別の書籍でも同じような結果が示され、そこそこ話題になっていた。補足ネタながら、外資系企業の本社では、社内恋愛が破局した場合、どちらかがパワーハラスメントで訴えられる可能性が非常に高い(そしてオトコのほうが分が悪い)ので、社内恋愛は消え去っている文化でもある。そのため、このインターネットによるマッチングが盛んになっている面も少なからず存在しているように感じる。

【黒人の恋愛市場】

   これもポリティカル・コレクトネス的に不都合な真実であり、純ドメの日本人だけの内輪話にしておきたい。

   アメリカの刑務所に収監されている人種別のデータを見ると、黒人がある年齢層では8人に一人は収監され、同じ層のヒスパニックは4%、白人では2%に満たない率となっている。そして、この黒人男性の収監率が1%上がるごとに、生涯未婚の黒人女性の比率が2.4%も上がってしまうとのこと。黒人女性は黒人男性を好む傾向が見られるため、その未婚率が上がっているのも納得いただけると思う。

 逆に高学歴の黒人男性は恋愛市場では希少性が高く、カジュアルセックスでの強い交渉力を有しているとのこと。私の知り合いの黒人クンもたしかにと思い当たる節はメチャクチャある(笑)。

  (続く)

セックスと恋愛の経済学

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