【感想(声の生まれる仕組み)】言葉と声の磨き方 白石謙二
人前でのプレゼンは緊張するが、仕事なのでやり遂げなければならない。たげども、うまくできない。だって緊張する、、、以下繰り返し。
では、緊張をどのようにコントロールすればいいのだといえば、場数をこなすこと。ただそれだけ。むしろ、場数をこなせば緊張をそこそこコントロールでき、ある程度のレベルまでプレゼンそのもののレベルは上達するけれども、そこから先の魅せるプレゼンは別途、練習の必要となり、それを痛感し壁にぶつかっている、そんなサラリーパーソンは多いと思う。
本書はそのようなプレゼンを上達させたい人向けの、ボイストレーニングに主眼をおいた書籍となる。
まず、本書で説明されていた声の生まれる仕組みについて、本書を引用していきたい。
まずは声のタイプについて。
練習するにあたって頭の中に常に意識しなければならないのは、良い声にカテゴライズされている
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力のある声
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よく通る声
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明るい声
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やわらかい声
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響く声
を作るよう、ゴールを常にイメージし練習すること。だから何だと思いがちだが、何も面白くない地味な練習の繰り返しになるのだから、自分自身が迷子とならないよう、上記のイメージをしっかり頭に入れておきたい。
次に声はどのように作られているかを引用したい。声を生む仕組みがわかれば、自分の声をどのように変えていけばよいのかわかるので役に立つ。
ステップとしては、「呼吸」→「声帯振動」→「共鳴」→「調音」となる。
呼吸は文字通り、人間が生きていく上で必要な、我々が意識せずに行っている呼吸そのまま。声帯振動についたは!以下に引用する。
声はまず「呼吸」によって肺に入った「空気」が、体の外に押し出されるとき「声帯」という器官を振動させることによって生まれます。「声帯」はのどの中にある左右が対になった「ひだ」のことです。声を出していない時は振動せずに、左右のひだは広く開いた状態になっています。しかし、いったん声を出そうとし始めると、緊張して左右のひだが接近していきます。そして接近した左右のひだが振動していくことにより、初めて音が生まれます。ここであえて「声」ではなく「音」と書いたのは、この時点ではまだ声の元となる「ブー」というブザー音のようなものでしかないからです。まだ響きがない鈍い音で「原音」そのものです。ちなみに、声帯は振動数が多いと「高い音」、少ないと「低い音」になります。声の大きさは肺から押し出された空気の圧力で決まります。圧力が大きければ「声が大きく」なり、圧力が小さければ「声が小さく」なります。
このステップは「呼吸」→「声帯振動」を指す。ちなみにここまでのステップだけでは、声とはならず、楽器の演奏で「原音」を出しているような状態となる。次に続く、「声帯振動」→「共鳴」→「調音」を経て、声となる。具体的なプロセスを本書から引用したい。
「共鳴」とは、声帯振動で生まれた原音に「口腔」(口の中)「鼻腔」(鼻の中) 「咽頭」(のどの奥)などを使って響きを与えることによって、単なる「音」であったものを「声」に変えていく過程です。
「調音」とは、ここまでの過程ででき「声」を「言葉」に変える最終ステップです。あごや歯、歯茎、督、舌などを使って、すべての五十音をしゃべれるようになります。
「呼吸」→「声帯振動」→「共鳴」→「調音」のステップについて、もう少しだけ掘り下げていきたい。
「呼吸」はゆっくり吸ってゆっくり吐く、身体の緊張が取れた状態が良い呼吸であり、一番理想的な呼吸はあくびとなる。
「声帯振動」は、呼吸に合わせ声帯周辺の筋肉が動くことによってコントロールされるが、意図的に動かすことはできない。あくまでも、吐く息をコントロールすることによってのみそれが可能となる。
「共鳴」は声帯振動で生まれた原音に口腔(口の中)、鼻腔(鼻の中)、咽頭(喉の奥)を使って響きを与えることにより、音を声に変換していく過程の響きとのこと。ここでは、声の印象を決める音色が生まれ、あいうえおの区別ができるのも共鳴の過程となる。
「調音」は歯、歯茎、唇、舌を使って声を言葉に変えていき、別の言葉でいうと滑舌となる。
上記のプロセスを頭に入れ、具体的にどのようなトレーニングをしていくかを、次回書いていきたい。
- 作者: 白石謙二
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2006/10/01
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