【感想】何を捨て何を残すかで人生は決まる  本田直之

 冠言葉が「レバレッジ〇〇め」のタイトルで始まる著書を複数執筆されている本田直之氏。

 私は「レバレッジ時間術」という、10年以上前に出版された著書を読んだことがあり、今回の著書も当時の内容と大きくは相違無いという印象を持った。当時と異なるのは、スマホが登場したことにより、本田氏が実践しているレバレッジ術がより効率化したこと、そして彼の実践、提唱している働き方に時代が追いついて来たというのを強く感じた。

 彼の生活の仕方、仕事の進め方を知ると、ノマドという言葉に含意するところを理解することができる(ノマドという言葉が一般に知られる前から、彼はノマド的な生活を実践していた)。

 まず、本書で述べられている記憶に、印象に残った言葉がいくつかあったので、要約してみたい。

 

  • 自由が広がるよう、お金はものにではなく、多くの新しい体験、経験をつむために使うよう、前向きにシンプルに捉えるようにすること
  • (お金を)持とうと思えばいつでも持てるけど、自分の判断として持たない道を選んだと、自分自身を誇りに思うこと
  • 自分らしいスタンダートを、自らの手で構築、自分で何を選択するかにある
  • 生活レベルを守るために働き続けなければいけないと思って働くのは、不自由な生活スタイル

 10年以上前に出版された本でも言及され、通底しているエッセンスもあるが、著者の中でもお金に関する向き合い方への言及が増えたかなという印象を持った。

 お金の残高は、不安の裏返しでもあるので、使ってしまうのが1つの対処法なのかなと思うところ。著者は、時間を買うことについてはいろいろな著書で述べられていたが、今回、加わったのはお金をモノにではなく、体験などに使うことをすすめていること。

 凡人にはなかなか、貯金の残高を崩すのは、年金不安と相まって、実行には不安が伴うけれども、何かでトライしてみるべきであろう。仮に無駄金として消費してしまい、今月ピンチとなれば、著者が昔から提唱している「一ヶ月の生活費を、普段の半分にしてみる」も合わせて実践すれば、なおいいのかもしれないが(笑)

 

 

レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)

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